ADHD症状のエピジェネティックな特徴を解析する

ADHD症状のエピジェネティックな特徴を解析する

「エピジェネティックな」というと聞いたことが無いかもしれませんが、「エピジェネティクス」という言葉が最近の遺伝研究のキーワードでもあります。

エピジェネティクスとは、
私達がもともと持っている遺伝子の配列そのものには影響を与えずに、遺伝子の発現(=タンパク質合成)を制御する仕組みのことです。その中の1つにDNAメチル化があり、DNAの一部にメチル基(CH3)があるとDNAの発現が基本的には抑制されるので、タンパク質合成の調整を果たしています。そして、そのDNAメチル化が、環境の変化によって変わりうることが知られてきたため、精神疾患領域でも疾患発症や治療抵抗性の要因になっていないか、注目されています。

今日ご紹介する論文は、そんな
DNAメチル化の状態が、ADHDの症状と関わっているかを探求したものです。

同じ子の7歳と15歳時に採血しており、その2時点でのDNAメチル化の変化を調べていますので、大変な労作です。限界があるとはいえ、良い興味深い研究ですので選んでみました。

                                ライデック代表 松澤大輔